股関節形成不全という遺伝性疾患をご存じでしょうか?
という書き出しですが、ところどころ間違った知識があるかもしれません。そのときはごめんなさい。笑ってアホだなと指摘してやってください。いや、やっぱりそうやられると、とてもヘコみそう。できれば優しくお願いします。
特に大型犬に見られやすいもので、人気のある犬種だとゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバー、バーニーズマウンテンドッグ、そしてニューファンドランドなどに多く見られ、症状が進行すると激痛とともに歩行すら困難になるという、まるで慈悲のない疾患です。
ごく簡単に説明すると、関節の受け皿(関節は凹凸になってますよね。この凹部分です)部分が疾患(もしくは飼育環境)により、変形し、関節を支えられなくなってしまうのです。関節がしっかりと支えられないなら、骨が離れてはぶつかり、亜脱臼にもなり、炎症も引き起こして、それらが繰り返されることでさらに変形し……という悪循環を生み出します。
内科的な治療方法はなく、痛みを生み出す原因となる骨頭を切除したり、関節部分そのものを人工の関節に置換したりするという外科的手法による対処が必要になってしまいます。しかし日本では、人工股関節への置換手術ができる獣医師も数少なく、またその費用も高額です。*
我が家のレウさんは、重度の股関節形成不全です。

これがつい先週に撮ってもらった最新のレントゲンです。どちらとも関節を支えるカップが摩耗し、特に左足の部分がズレていることがわかるでしょうか。ちなみに昨年の12月に撮ったレントゲンでは、関節と関節の隙間がもっと空いていました。これは成長によって、関節のゆるみがなくなりつつあるのでしょう。
生後半年になってから、ようやく散歩にも慣れてきたころ、おしりを振って歩くような仕草をし始めたのを見て、暗い感情が降りてきたことを覚えています。
このおしりを振って歩く様はモンロー・ウォークと言い、股関節形成不全の特徴的な症状です。このほかにも足を崩すように座る姿が目立つようになってしまい、大型犬を迎えるにあたってざっと仕入れた程度の浅い知識しか持たなかったぼくには、ただぼんやりとこれが良くない兆候であるとしか分からず、その深刻さがよく理解できていなかったのです。
動物病院に連れて行ったところ、先生はレウの後ろ足を触り、「相当悪いですね」と一言。また、すでに骨の変形が見られるため、三点骨盤骨切術は行えず、最後の手段となる大腿骨頭切除術か、人工股関節置換術が必要になるでしょうと。幸いながら、本当に幸いなことに我が家の近くにある川瀬獣医科病院は、この股関節形成不全に関しては日本でも有数の病院だということでした。
結局のところ、手術をするかしないかはまだ決まっていません。まだ成長の途中であることから、手術が行えないからです。よって、今はあくまでも内科的な療法で痛みが出ないように、症状が進行しないようにと努めています。
- 体重の管理・制限
- 適度な運動
- 関節の炎症を抑えるサプリメント(グルコサミン)
大宇宙の神秘を借りたヒーリング・パワーでの治癒* マッサージ*
実際どんなサプリメントをあげているのかだとか、もっと書きたいことはいろいろとあるのですが、一度に書いてもしようがないので、ぼちぼちと書いていきたいと思っています。この股関節形成不全はとてもひどいものですが、たかが足で、たかが手術すればどうとでもなるもので、たかがそれだけのことで、この子の価値が失われることなんてないってことです。
ただ今よりもずっと昔、まだ小学生のころに捨てられていた子猫を拾ったものの、翌朝には死んでしまったとき、自分は獣医になってこんな不幸な子らを助けてあげられるようになりたいだなんて青臭いことを考えたことがあります。
こうしてレントゲンを見るたびに、そのときのぼくはいったいどこに行ってしまったのだろうか、もしも自分が夢を追い続けていたのならばできることがあったんじゃないかっていう、今更どうしようもない、ぼく自身へのほんの少しの後悔はあります。