【USA Today】が8月9日に伝えるところによると、アメリカ議会内での議題の一つとして持ち上がっているたばこ税の増税について、「たばこ税の増税がたばこの消費量の急激な減少を引き起こしている」ことが同紙の分析によって明らかになった。
「たばこ増税」≒「喫煙率低下」、相関関係明らかに・米紙調査結果:Garbagenews.com (2007-08-11)
ぼくも喫煙者でした。過去に一度、『禁煙セラピー』を手に取り、本の内容に導かれるままに禁煙に成功しています。この本のなかでもっとも効果のあった部分はというと「あんたはこれから、一生涯の中でいったいいくらをこの汚い煙草に費やすんだい?」といったくだりです。
実際に自分がどの程度の金額を使うかと計算をしてみると一日一箱で毎日300円、一年は365日なわけですから、109,500円です。まだ後四十年ほど生きられるとしたら、これが4,380,000円となるわけです。これには心底ぞっとしました。四百万といえばみみちい自分の年収に相当するわけで、一年間ただ働きするようなものです。これって割と恐ろしい結果だと思いませんか?
しかも、この例である煙草代の300円がずっと据え置き価格なはずがありません。煙草が値上げされれば、この額もありえないほど跳ね上がります。
そう考えると馬鹿らしくなり、スッパリと煙草を止めることに成功してからというものの、二年近く煙草をまったく吸わなくなった(むしろ嫌悪するようになった)のですが、仕事のストレスからだったのか、どうも原因が分からないままなのですが、なぜかまた吸い始めるようになってしまいました。
おそらくまだ脳のどこかに、「煙草を吸えばストレスから解放される」なんてふざけた幻想がまるでタールのようにこびりついていたのでしょう。
期間にして一年ほど、また吸い始めるようになってしまったことは自分の人生における汚点です。再度『禁煙セラピー』 を読んでみるものの、作者が言うとおり二回目には効果が現れません。すでに知っていることを再確認しているだけになってしまい、どうしても心に響かない、とでも言うのでしょうか。
禁煙に失敗して吸い始めるようになった場合、再度止めるのは難しいことなのか……と考えていた、ある日の夕方のこと。
切れた煙草を補充すべく、会社の外まで散歩がてら煙草を買いに行くかと外に出ると、ふと家族のことが頭を過ぎったのです。黒い犬と茶色い垂れ耳ウサギのことを。そしてこう思ったのです、『自分はわざわざお金を出して、自分と家族を苦しませるものを購入しようとしている』と。
そう思ってしまえば、もうそこで終わりです。
煙草を買いに行くはずだったコンビニエンス・ストアのゴミ箱に煙草を捨て、その代わりに自販機でコーヒーを買ってからは、ぼくが煙草を吸うことはなくなりました。
やっぱり周囲のことを考えて、はじめて禁煙が成功するのではないかと思ったりする今日この頃。子供が生まれた、とかもきっとそうなんでしょう。
煙草を吸うことについて、それ自体が罪悪だとは言う気はありません。国に認められている嗜好品なのですから、第三者に迷惑をかけなければそれでいいのです。ただ、その喫煙で得られるものなんて実はなんにもなくて、得ていると思っているものはただの幻想だと、元・喫煙者であるひとりとしてはそう思うのです。
