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犬と暮らす日々。

手と手復職したというものの、すでに退職が決まっているぼくには特に仕事が割り当てられるわけでもなく、なんとなく居心地の悪い腐った時間を過ごしているのですが、そんななかで気になるのがやはりレウさんのこと。

寂しい思いをしていないだろうか。

何かトラブルが起きていないだろうか。

何か壊されてるんじゃないかだなんてどうだってよくなるぐらいに、時計の針が進むごとにいつだって考えてしまいます。一人暮らしで犬を飼うってことは、飼い始める前はひとりの問題。でも、その後はお互いの問題として抱え、共に生きていくことになります。

今日も帰りには病院に寄って帰るつもりだったのですが、どうしてもどうしても気になってしまい、病院に行くのはキャンセルして帰路へとつきました。ドアを開けて、普段通りの熱烈歓迎を受けてから、ようやく『ああ、よかった。今日も何もなかった』と、ようやく安堵。

BUG?

一人暮らしで犬を飼うだなんて、客観的に見れば苦行以外の何物でもありません。

朝だって早く起きなきゃいけないし、今日はおなか空いてないからご飯はいいやだなんてできない。趣味を諦め、外出を諦めて、様々なことを諦めるといったかたちで代償を支払うことが多くあります。

それでも、ほんの少しだけ辛く我慢のできない苦しいことや悲しいことを拭ってくれて、何かを諦めてしまった代償以上の、形には残らない何かを与えてくれる。

犬を飼うってステキなことです

何でいきなりこんな投稿をしたかというと。

ぼくにもたれかかるように座り、500 円もしなかった安いぬいぐるみを咥えながら寝そべっているレウさんをブラシで撫でながら、なんだかそう、分相応にも幸せだと思ってしまったのです。

[エッセイ] 喫煙ラプソディ

【USA Today】が8月9日に伝えるところによると、アメリカ議会内での議題の一つとして持ち上がっているたばこ税の増税について、「たばこ税の増税がたばこの消費量の急激な減少を引き起こしている」ことが同紙の分析によって明らかになった。

「たばこ増税」≒「喫煙率低下」、相関関係明らかに・米紙調査結果:Garbagenews.com (2007-08-11)

ぼくも喫煙者でした。過去に一度、『禁煙セラピー』を手に取り、本の内容に導かれるままに禁煙に成功しています。この本のなかでもっとも効果のあった部分はというと「あんたはこれから、一生涯の中でいったいいくらをこの汚い煙草に費やすんだい?」といったくだりです。

実際に自分がどの程度の金額を使うかと計算をしてみると一日一箱で毎日300円、一年は365日なわけですから、109,500円です。まだ後四十年ほど生きられるとしたら、これが4,380,000円となるわけです。これには心底ぞっとしました。四百万といえばみみちい自分の年収に相当するわけで、一年間ただ働きするようなものです。これって割と恐ろしい結果だと思いませんか?

しかも、この例である煙草代の300円がずっと据え置き価格なはずがありません。煙草が値上げされれば、この額もありえないほど跳ね上がります。

そう考えると馬鹿らしくなり、スッパリと煙草を止めることに成功してからというものの、二年近く煙草をまったく吸わなくなった(むしろ嫌悪するようになった)のですが、仕事のストレスからだったのか、どうも原因が分からないままなのですが、なぜかまた吸い始めるようになってしまいました。

おそらくまだ脳のどこかに、「煙草を吸えばストレスから解放される」なんてふざけた幻想がまるでタールのようにこびりついていたのでしょう。

期間にして一年ほど、また吸い始めるようになってしまったことは自分の人生における汚点です。再度『禁煙セラピー』 を読んでみるものの、作者が言うとおり二回目には効果が現れません。すでに知っていることを再確認しているだけになってしまい、どうしても心に響かない、とでも言うのでしょうか。

禁煙に失敗して吸い始めるようになった場合、再度止めるのは難しいことなのか……と考えていた、ある日の夕方のこと。

切れた煙草を補充すべく、会社の外まで散歩がてら煙草を買いに行くかと外に出ると、ふと家族のことが頭を過ぎったのです。黒い犬と茶色い垂れ耳ウサギのことを。そしてこう思ったのです、『自分はわざわざお金を出して、自分と家族を苦しませるものを購入しようとしている』と。

そう思ってしまえば、もうそこで終わりです。

煙草を買いに行くはずだったコンビニエンス・ストアのゴミ箱に煙草を捨て、その代わりに自販機でコーヒーを買ってからは、ぼくが煙草を吸うことはなくなりました。

やっぱり周囲のことを考えて、はじめて禁煙が成功するのではないかと思ったりする今日この頃。子供が生まれた、とかもきっとそうなんでしょう。

煙草を吸うことについて、それ自体が罪悪だとは言う気はありません。国に認められている嗜好品なのですから、第三者に迷惑をかけなければそれでいいのです。ただ、その喫煙で得られるものなんて実はなんにもなくて、得ていると思っているものはただの幻想だと、元・喫煙者であるひとりとしてはそう思うのです。

…… family?